水溶性 短期防カビ・抗菌塗料
- Q1. どんな塗料ですか?
接触角102度の高撥水機能塗料に、優れた「防カビ・抗菌剤」を配合してあります。
撥水塗料は、元々防カビ性能や防汚性能を有していますが、「防カビ・抗菌剤」を添加することで更なる性能の向上が図られています。
- Q2. どんな防カビ・抗菌剤を添加していますか?
(以下は製造会社資料によります)
忌避効果と独自の複合技術で、一般建物内に存在する約60種類のカビ全てを含む2,000種類以上もの幅広いスペクトルが実現されました。(世界最高レベル)
また、バクテリアに対する抗菌作用は、むろんの事、これまでに難しいとされてきた真菌(カビ)にも、抜群の抑制・防止効果を発揮するとともに、非流出系のため効果が長期間持続します。- POINT 低いMIC値(最小発育阻止濃度)を実現
菌を寄せ付けないメカニズムがさらに2つの恩恵をもたらしました。
菌を死滅するのではなく、寄せ付けないようにするメカニズムだからこそ、低い濃度で抜群の効果をもたらすことが可能になります。
それゆえ、使用量が少なくなり、コストを抑えます。使用量が少ないからこそ、混合する素材に与える影響も最小限にします。- POINT 耐性菌ができにくい
寄せ付けないようにするメカニズムだからこそ、死滅されていく菌は最小限になり、菌が抵抗して耐性を増していく可能性は低くなっています。 これに加えて、複合剤は単独剤と比べると、仮に1つの成分に耐性菌が発生しようとしても、他の成分の力によって抑えることが可能になります。
これらの結果、耐性菌が非常にできにくいのです。- POINT 非流出系で効果が長期間持続
非常に安定した化学構造をしており、基材に直接添加(練り込み)されることにより、その有効成分を殆ど流出させません。その結果、長期間の持続効果が期待できます。
● 代表的なカビ抵抗性試験法 カビ抵抗性
試験JIS規格 JIS Z2911 試験菌:3-5菌 期間:14-28日間/評価:3段階 アメリカ規格 ASTM法 試験菌:5菌 期間:28日間/評価:5段階 アメリカ
海軍規格MIL法 試験菌:7菌 期間:28日間〜/評価:5段階 ● 防カビ剤2%防カビ試験結果(ASTM法)
当社の水性塗料に防カビ剤を添加し、プラスチック片に塗布したものを検体とした。試料 カビの育成 表示 7日 14日 21日 28日 華美ネーゼライト − − − − 0 − − − − 0 − − − − 0 ブランク
(防カビ剤なし)± ± ± ± 1 ± ± ± ± 1 ± ± ± ± 1 - Q3. そのメカニズムを説明してください
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STEP1 菌の核の細胞壁(外套膜)を破壊!
添加剤は独自の有機系成分の複合技術によって、2000種類以上もの細菌(バクテリア)や真菌(カビ)に対して、最も外側の細胞壁(外套膜)だけを破壊することができます。
STEP2 外套膜を破壊された菌を
仮死状態に!外套膜を破壊された菌は、タンパク質やDNA、SH基などの合成を阻害されてしまい、仮死状態となります。その後も、生育に必要な栄養分などを得られなくなるため、やがて時間をかけながら死滅します。
同種菌に危険情報を伝えた後(忌避効果)、生育に必要な栄養分などを得られなくなりやがて死滅!
STEP3 仮死状態の菌が忌避効果により
同様の菌を近づけない!仮死状態の菌は、死滅していくまでの間、同種菌に対して近づかないよう危険信号を伝達します。同種菌はこれによって添加物があるところには近寄らなくなります(忌避効果)。
”忌避信号伝達”の非接触型メカニズムによってバクテリア(細菌)だけでなく、カビ(真菌)に対しても抜群の抑制・防止効果を発揮! - Q4. 他社製品との比較を教えてください
他製品との比較表
添加剤は、検出頻度の高い約60種類の菌全てを含む2000菌以上の菌に対応しています※1
名称 当添加剤 有機系
(製品A)無機系抗菌剤
(製品B)光触媒系
(製品C)天然系
(製品D)有効成分 有機複合剤 有機単独剤 銀 酸化チタン ヒノキ メカニズム 忌避効果 忌避効果 接触 接触 接触 抗菌(細菌) 〇※1 〇 〇 光による △ 防カビ(真菌) 〇※1 △ × 光による △ 耐熱温度 -40〜400℃ 0〜251℃ 700℃ 700℃ 不明 流出速度 3ppm 3000ppm 不明 不明 不明 備考 複合剤のため耐性菌ができにくい。 単独菌のため耐性菌ができやすい。耐熱温度の限界。 還元変色の可能性。
添加量が多くなる。
透明度維持困難。光が必要。 液状タイプのみで適用範囲に限界。 - Q5. カビ・ウィルス・バクテリアの害とは何ですか?
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- カビ
微生物の一種で“真菌”とよばれています。酵母、キノコも真菌です。真菌は糸状菌と酵母がありますが、建物に発生し被害を発生させるのはほとんど糸状菌です。建物の基質に胞子から菌糸を伸ばし、分枝して栄養体をつくり、次に気中に菌糸を出し、その先端や側面から胞子柄を直立し、胞子を実らせます。菌の中でも最も強固とされています。
- ウィルス
他の生物の細胞を利用して、自己を複製させることのできる微小な構造体で、タンパク質の殻とその内部に詰め込まれた核殻からなります。ウィルス、ビールス、濾過性病原体、病毒と表記することもあります。
- バクテリア
古い細菌が持たないアセチルムラミン酸を含んだ細胞壁を持つ原核生物のこと。真正細菌を単に「細菌」「バクテリア」と呼ぶことも多い。
- カビ(アスペルギルス)の発育環
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カビは生育する際に必要な栄養を、体外に分泌した酵素や有機酸の働きによって、建材中の栄養源を分解し、それを菌糸の細胞壁を通じて、水溶性のかたちで体内に吸収します。吸収された炭水化物、脂肪などから、生合成によって第1次代謝物質を作りそれを複雑に組み合わせて菌体成分とします。このときカビは酸素を必要とします。
- Q6. 添加剤の安全性について
添加物は、RoHS・ELVやJIG24の対象となっている物質を含んでおりません。
- 検出せず RoHS ELV 対象物質
カドミウム・鉛・水銀・六花クロム・ポリ臭化ビフェニル類・ポリ臭化ジフェニルエーテル類
- 検出せず RoHS ELV 対象物質以外のJIG24物質
有機スズ化合物(TBT,TPT)・アスベスト・オゾン破壊物質・ポリ塩化ビニール・ポリ塩化ナフタレン・塩化パラフィン(C-10-13)・アゾ化合物・アンチモン・ヒ素・ベリリウム・ビスマス・テトラプロモビスフェノールA・ニッケル・フタル酸類・セレン
- Q7. ベースになった塗料の安全性について
(財)日本食品分析センター 分析試験結果ホルムアルデヒド放散等級分類F★★★★は、0.12mg/L以下であるが、当製品の放散量は、(財)建材試験センターの分析結果によると、0.02mg/Lであり全く問題は無い。
分析試験項目 結果 PCB 検出せず 溶出試験)着色料(溶媒:20V/V%エタノール) 溶出せず 着色料(溶媒:4V/V%酢酸) 溶出せず 着色料(溶媒:n-ヘプタン) 溶出せず 着色料(溶媒:水) 溶出せず フェノール類(フェノールとして)(溶媒:水) 検出せず ホルムアルデヒド(溶媒:水) 検出せず カドミウム(溶媒:4V/V%酢酸) 検出せず 鉛(溶媒:4V/V%酢酸) 検出せず ヒ素(As2O3として)(溶媒:4V/V%酢酸) 検出せず 蛍光物質 溶出せず - Q8. 用途はどんなところが挙げられますか?
水溶性で低分子構造ですから、材質を傷めず、内部まで浸透し、かつ塗膜を形成します。
- ● コンクリート
- ● モルタル
- ● PCパネル
- ● ALCパネル
- ● フレキボード
- ● ケイ酸カルシウム板
- ● 漆喰
- ● 珪藻土
- ● 窯業系サイディングボード
- ● 煉瓦
- ● 木材など。
- ● タイルの目地
- ● 布クロス
- ● ビニールクロスなど。
(釉薬を使用しているタイルには向きません。浄化槽の内側や絶えず水がかかったり、水に浸る所、いつも湿っている場所や物への塗布は向きません。)
- Q9. 塗膜の色調は?臭いは?
無色透明で、ツヤもありません。乾燥後は無臭です。
- Q10. 塗布面が傷ついた時、撥水効果などが劣化しませんか?
基材が浸透性であれば、浸透して塗膜を形成していますので、たとえ塗膜が傷ついても浸透していますので、性能の劣化はさほどありません。
- Q11. 塗膜の耐候性は、どうですか?
下の表をご覧下さい。ウェザーメーター(キセノンランプ式)2,000時間経過後の接触角を計測したものです。10ヶ所に塗布したそれぞれの接触角と、その平均値を表しています。
調色した無機顔料によっても違いますが、なんと2,000時間経過後も123.5度という平均値が出ました。これは「華美ネーゼ」が水性で低分子構造だから、内部まで浸透するためです。外的劣化要因の影響を受けにくく、耐久性を持続する、まさに高撥水性材料といえます。
(*但し、当社マニュアル通りに塗布した場合/地域・環境によっても異なります。※無機顔料を混入した方が耐候性は増します。)
● ウェザーメーター(キセノンランプ式) 2000時間経過後の接触角
(関東の平野部で200時間が約1年間に相当)1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 AVG コンクリート
(ウグイス色)98.1 105 111 106 106 104 116 105 93.4 108 105.3 コンクリート
(茶色)124 136 126 124 106 122 120 118 139 121 123.5 ※接触角が塗布直後より大きくなったのは、酸化ジルコニウムの経年向上による。
ウェザーメーター:(有)かきとう/接触角:協和界面化学(株)計測
- Q12. 優れた撥水性とはどのようなものですか?
撥水性能を測定し評価する方法として「接触角計」という評価方法があります。液体を固体表面に滴下すると、液滴を形成し、この時の液体と固体のなす角を「接触角」(θ)と言い、この接触角が大きいほど、撥水能力が高いという、品質評価方法なのです。 「華美ネーゼ」は、塗布直後の接触角が102度(ガラス面塗布時)という、接触角が大きく撥水力に優れた透水しにくい防水塗料だということです。
- Q13. 安全で作業効率が良いという裏付けは?
水溶性でありながら乾燥時間も早いのです。(夏季15〜30分/冬季30〜60分)完全乾燥までは約2日間です。1回塗りで十分です。刷毛塗り、ローラーや吹き付けなどで塗布します。
「華美ネーゼライト」は屋内外用の撥水型防カビ塗料です。
品名 | 水溶性撥水型防カビ剤 |
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種類 | 水溶性樹脂系塗料 |
成分 | 水溶性樹脂、パラフィンワックス、酸化ジルコニウム、水 |
引火点 | なし |
発火点 | なし |
揮発性 | なし |
色 | 乳白(原液)/無色透明(塗布乾燥後) |
- 使用方法
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- 作業は晴天の続く日に行って下さい。塗布後、完全乾燥前に雨等で濡れると白濁したり、しみになる場合があります。
- 塗布面の汚れ(ゴミ・油分・ワックス等)を取り除き、十分に乾燥してから塗布して下さい。乾燥が不十分な場合、浸透せずに効果が得られなかったり、しみになる場合があります。
- 使用前に容器を振ってよく混ぜて下さい。
- 薄めずに原液で使用して下さい。
- 塗布方法は刷毛、ローラー、吹き付け、スプレー、と多様です。
- 必ず目立たない箇所で試し塗りをして下さい。
- 屋内外の場合
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塗料カップ等に必要量だけ取り分け、水性塗料用刷毛につけすぎない様に注意し、余分な液はしごいて落とします。 厚塗りにならない様に、薄く延ばしながら塗布します。 気温20℃の湿度の低い日で30〜60分間乾燥させて下さい。厚塗りや乾燥時間が不十分ですと、べた付き・白濁・曇り現象の原因になります。
※注意 いずれも厚く塗ると硬化、酸化過程で乳白色になったり過剰なベタつき感の原因になりますのでご注意下さい。
※塗布のコツは、とにかくうすーくうすーく塗る事です。
(厚塗り厳禁)
標準塗り面積 (1kg当り) |
1回塗り > 12〜16m2 塗布可能 |
[注意]基材の浸透性によって異なります。
塗布用具 | 刷毛(水性塗料用)、ローラー 、スプレー、ガン吹き 等 (使用後の手入れは水洗い) |
乾燥時間 | [夏季]15〜30分間 [冬季]30〜60分間 完全乾燥2日間 |
水平の場合、雨がやんで水玉がたくさん残ることがあります。この時、蒸発するまでに湿気が塗膜を通して基材の中に入ります。 一見、白濁したように見えますが、これは「曇り現象」です。晴天になれば水玉が蒸発して曇りの原因の水分が放出され消えてしまいます。
現在あるカビの除去は、当社取り扱い製品をご利用ください。
30SECONDS ワンステップ・スプレー・クリーナー
(ニュージーランド製)
(一社)木の総合文化・ウッドレガシー推進協議会会員 |